小説 / ミステリー
完結 点はたわみ、点になる。
作品の長さ:50,435文字
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物語は、一見ばらばらな話で進んでいくが、それらは、登場人物たちの大切な思い出。
出会いがあり、愛して付き合い結婚する。
しかし、全ては常に変わり続ける。
その当たり前に不安を覚える主人公・杉山、
またずさんな生活態度の妻との結婚生活に嫌気がさしている山岸。
そして、二次元を愛している前田。
互いに互いを思う故に、ゆがみ絡まり合っていく。
”同じ姿のものを愛し続けることはできるか”。山岸は杉山に前田を利用して一つの薬を暗に提示する。
杉山は「妻を変わらず愛し続けられるのか」、その不安から薬に頼っていく。
一見関連性のない点々とした物語が、つながりをもち、一つの大きな流れを生むこともある。
幻想か現実か。人の想いは時として、その境をなくす。
人を想う―――という、愛情はとは何か? 一つ一つの愛が、揺らぎのない愛情に育つことを信じて。