小説 / 恋愛
完結 半透明は黄金色に進化する
作品の長さ:6,819文字
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「失う悲しさを味わうくらいなら、私は卵になりたい」
家賃を浮かせるため、という身も蓋もない理由からルームシェアを始めた二人の新社会人。
二年の月日を経て、彼女は別々の生活に戻りたいと告げ、部屋を去った。
見慣れた部屋から失われた、半分の体温、半分の足跡。
その時私は、強く願った。
「こんな思いをするくらいなら、私は卵に生まれたかった」と。
どうか、私とワルツを。