完結 HitO
作品の長さ:5,283文字
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【梗概(長くて申し訳ないです)】
主人公の七条悠は、中学時代陸上部だった。だがそこで挫折を経験し何事にもやる気がなくなってしまう。
そのまま私立涼葉学園への入学が決まり、幼馴染の紅葉翡翠、悠と犬猿の仲である青葉枇々木とともに進学する。しかしそこで中学陸上部の知り合いである南蛇井林檎と再会。彼女は悠に勝負を申しこんでくるのだった。
勝負を受け、一〇〇メートルの短距離対決に負けた悠は南蛇井から強い言葉をうけてしまう。
なんとなく陰鬱になっている悠は担任の時雨沢一味に励まされる。そんなとき悠が中学時代に助けた黒猫、くろのすけが校内に現れる。
悠と翡翠、青葉の三人は猫を使った部活を作ろうと考える。が、部の設立申請は教員たちによって拒否される。しかし一方で中間考査で良い成績が残せれば部を承認するとのこと。
テストが行われるまでの間、悠がくろのすけを預かることに。
翡翠と青葉が勉強を頑張る中、悠は南蛇井に変な違和感を感じ、探っていく。
しかし勉強もしなくてはまずい。少し嫌がりながらも悠はルームメイト、変人で天才の赤穂御陵に頼ることにする。
そんなこんなでテストまでの日数が迫る中、悠は教室に捨てられていた、南蛇井の父が南蛇井に宛てた手紙を見つける。内容が酷かったため、これが最近感じた違和感と確信した悠は南蛇井と翡翠の部屋へ向かう。
そこで南蛇井は父が幼いころから厳しいことを告白してくれる。悠は南蛇井の父の前で彼女と勝負し、一言いってやろうと決意することで南蛇井に陸上大会での勝負を申しこんだ。
しかし勝負の前にテストがある――だが、気持ちが分散してしまっていたせいで手ごたえをまったく感じられなかった。
後日の陸上の大会では寸分の差で勝利することができた悠は、南蛇井の父を説得しようとするが、聞く耳をもってはくれない。しかたなく悠は思いっきり父の頬を殴りつけることで言いたいことを直接伝えることに成功するが、停学処分を受けてしまう。
それから学校へ復帰した悠にいままでに見たことのない笑顔を浮かべる南蛇井。
「ありがとうございました、ダメ人間のゆーくんっ!」
そう皮肉で告げられた言葉をうけ、部の件も無事解決したことに胸を撫で下ろし、たまに頑張るのも悪くないなと悠は思うのだった。