小説 / 恋愛
連載中 そして僕はまた独りになる
作品の長さ:13,905文字
(2)読者数:61人
音楽によってつながれた二人の切ない恋心の話
いつも一人で本ばかり読んでいる少年、栗原 徹(くりはら とおる) は放課後、誰もいない教室で本を読んでいた。ドアの開く音がして先生かと思って見てみたら、そこにいたのは先生ではなく、同じクラスの少女、美原 桜(みはら さくら) だった。彼は彼女に恋をしているが、「××××××から」と言って心の奥底に隠す。忘れ物をしたと言って教室に入ってきた彼女は、栗原に封筒を手渡す。その封筒とは、彼女のピアノのコンクールの招待状だった。断ることもできずに行ってみた栗原は彼女の演奏家、ピアニストとしての能力の高さに気づく。その後日、栗原に手紙が届く。届いたのは彼女が入院した、という通知だった。病院に向かうと、彼女はもうコンクールには出れないと言う。そんな彼女の為に栗原はあることを決心する。
音楽という形のないもので結ばれた彼らは、音楽という形のないものによって変わっていく。