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更新日時:2024.01.23


小説 / 恋愛

完結 人間になりたい~Even if I am King~

作品の長さ:103,277文字

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 国王の弟の息子である尊人は、イギリス留学から帰国した矢先に父・伯父を不慮の事故によって亡くし、国王に就任する事になった。しかし尊人は、人権のない、お飾りにすぎない国王の存在を否定し、王政を廃止しようと目論んでいた。更に首相から、男色は血統、王妃は形だけで構わない、人工授精で子孫を残すよう言われ、ショックを受ける。

留学時代の友人で、近衛兵として傍に仕える未来と健斗は、尊人に想いを寄せていた。一方尊人の方は、どちらを好きなのかはっきりしない。がっちり三角関係なのであった。そして尊人は、結局形ばかりの王妃を迎えるが、絶対に子孫を残さないと決めていた。

 公務で訪れた中東で誘拐された尊人は、この機に乗じて王政の廃止を試みるが失敗。思いつめた尊人はクーデターを起こすがやはり失敗し、未来、健斗と共にロンドンへ逃亡する。

 三角関係に決着をつけ、一人帰国した未来が一年半後に尊人と健斗に会いに行くと、尊人のクローンベイビーが出現していた。王政復活の企てを感知した未来は、尊人一家を田舎へ移動させ、自らは本国で警戒していた。

クローンベイビーとして誕生した遥貴は、12歳の時にとうとう誘拐され、本国へと連れて来られてしまう。未来が助け出そうとしたが、未来に想いを寄せる遥貴は、そのまま本国にとどまり、国王になると言い出す。尊人の面影を遥貴の内に見出し、心惹かれる未来は、傍で支える事に。遥貴のわがままに手を焼くものの、尊人に助言を求めた結果、簡単に反抗期は収まるのだった。

若くして国王となった遥貴だが、成人するとやはり形だけの結婚を迫られる。人権を無視され、尊人と同じように悩む遥貴に未来は、大統領になれと言い出す。未来の画策により大統領選挙が行われる事となったが、より適任である未来が立候補する事になる。無事当選した未来は、遥貴との結婚宣言をする。

大統領の任期を終え、未来と遥貴は二人の家を手に入れた。遥貴はやっと何者でもない、ただの人になった。初めて自由を手に入れたのだった。

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