小説 / ホラー
連載中 元祖天神大上屋
作品の長さ:276,356文字
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舞台は現代、福岡・天神。
路上に看板が立ち、その脇にパイプ椅子と折り畳み机の簡素な店構えがあった。
店の名は「元祖天神大上屋」。
その店主、大上大介は、新米の拝み屋である。
師匠のもとをわずか三ヶ月で飛び出し、独立したばかりだ。
開業から一ヶ月が経つ頃、初めて看板からの依頼が飛び込んでくる。
依頼人は言う。毎日なにかが増えるのだと。
箸が増え、湯呑みが増え、靴が増え、──家人が増える。
この一件ののち、彼の手元には一冊の帳面が残った。
帳面に怪異を書けば、それは彼の力となる。
怪異は、彼にとって倒す相手ではない。引き取るものだ。
帳面には、怪異が載っていく。
彼がこの稼業を続ける限り、ずっと。




