小説 / 恋愛
連載中 ぼくだけを見つめてくれたきみを
作品の長さ:41,561文字
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そこにしかないものがある。
そこでしか手に入らないものがある。
そのときしか出来ないことがある。
いつも、いつだって、自分はそれを逃してきた。
小学生の頃、自分はいつも公園で本を読んでいた。
公園には決まって、自分ともう一人しか現れない。
寂れた公園で言葉を交わすこともなく、静かに本を読む。
そんな日常が気に入っていたはずなのに、自分はいつしか――
「そのときは、またねだな」
なんの変哲もない公園で出会った二人を描く、青春ミステリ。
ぼくが見逃していただけで、彼女はいつも近くにいたんだ。