小説 / 恋愛
完結 疑似恋空間
作品の長さ:21,110文字
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夜の街でハコと呼ばれる営業が主流だった頃。小さなハコの中に、刹那の恋があった。〝あたし〟を咲かせてくれる場所が、あった。
風俗の世界に身を投じる女の子には、大きく分けて三つのタイプがある。
お金が欲しい子。
〝そういうこと〟が好きだから、という子。
そして、深く考えることなくなんとなく飛び込んでしまった子。
あたしは、どのタイプだったのだろう。
あたしはどんな未来を見ようとしていたのだろう。あたしは、どうしたかったのだろう。
風俗で働く女の子が真剣に恋をしようとした時、どんな事が待っているのだろう。
あたしたちにだって、迷いと苦悩は尽きないの。