花柳夜多郎さんのシリーズ
その他
かたや女性と見紛うばかりの美人ながら、ヤクザの組長の息子。
もう一方は剛毅朴訥は仁に近しを体現するような強面の男。
湘南台高校二年の蓮《れん》と薙《なぎ》はそれぞれの理由から、学内ではいつもクラスメイトたちに敬遠され、孤立していた。
互いに、自分の孤立は理解できても相手方の孤立の理由がわからない。わからないから見つめ、そして強烈に魅かれた。
やがて二人が十八になったばかりのころ、蓮の父親が死に二人は否応なく極道の世界へ足を踏み入れていくことになる。
腐った世界で、騙し合い、蹴落とし合い、それでもなにかを護ろうとした、蓮と薙の物語。